モチベーションの高さ=目標の魅力×達成可能性
モチベーションの高さ=目標の魅力×達成可能性であるというブルームの「期待説」に基づき、小笹芳央氏は『モチベーション・リーダーシップ 組織を率いるための30の原則』(2006 PHP新書)の中で「目標の魅力」と「達成可能性」それぞれについて、四つの要素を考えています。これを学級経営に置き換えて説明します。
モチベーションの高さ=目標の魅力×達成可能性であるというブルームの「期待説」に基づき、小笹芳央氏は『モチベーション・リーダーシップ 組織を率いるための30の原則』(2006 PHP新書)の中で「目標の魅力」と「達成可能性」それぞれについて、四つの要素を考えています。これを学級経営に置き換えて説明します。
何度も言いますが、最初からリーダーである生徒はいません。経験を通してリーダーになるのです。
いつリーダーになってもよいように、日常から全員にリーダーの役割をふってその仕事に慣れさせていく必要があります。
本当は小学校からこのような指導をしておくべきだと思います。
次の点に留意してモチベーションを高め、いつリーダーになっても臆さない生徒たちを育成していきましょう。
「目標の魅力」値を高める
1 ラダー効果
与えられた仕事と学級目標などの上位の目標との関係を示すことで、仕事に意味を持たせます。
今の仕事は雑務ではなく、これをやれば学級目標などに近づくのだということをわからせるのです。
今の仕事は雑務ではなく、これをやれば学級目標などに近づくのだということをわからせるのです。
2 オプション効果
やり方など具体的なことは生徒に選ばせます。(考えさせるのではありません。)
何かを「選ぶ」という行為はモチベーションを向上させます。
自分で選ぶことによって満足度、納得感を高め、自己責任の意識も生まれます。逆に自分で「選べなかった」ものに対しては満足感や納得感を得ることができず、責任意識の芽生えません。
何かを「選ぶ」という行為はモチベーションを向上させます。
自分で選ぶことによって満足度、納得感を高め、自己責任の意識も生まれます。逆に自分で「選べなかった」ものに対しては満足感や納得感を得ることができず、責任意識の芽生えません。
3 サンクス効果
自分は全体に貢献しているという実感をもたせます。
具体的に「誰に・どのように」貢献しているのか「誰の・どんな活動と・どのようにつながっているか」などを説明し、リアリティをもたせます。
具体的に「誰に・どのように」貢献しているのか「誰の・どんな活動と・どのようにつながっているか」などを説明し、リアリティをもたせます。
4 スポットライト効果
全員の前で具体的に褒めることによって、注目させ主役にします。この時なるべくその生徒の名前を言うことで大きな効果が期待できます。
「達成可能性」値を高める
1 マイルストーン効果
マイルストーンとは一里塚のことです。途中の目標を示すことで「何をいつまでにやればよいか」がはっきりとわかり、この積み重ねをしていけば最終的な目標や成果に近づくという安心感を与えます。技術・家庭科や美術科などの作業的な学習でよくやる手法ですね。
2 フィードバック効果
取り組みや結果を評価します。「自己の客観的な評価を知ること」は向上へのモチベーションを刺激しますし「先生はちゃんと見ていてくれる」という信頼も生まれます。
3 ロールプレイング効果
「自分ではない誰かの役割を疑似体験させることで、他所あの視点を獲得させる」というロールプレイングの手法です。
「自分がリーダーだったら」「自分がリーダーから何か言われる側だったら」と、違う立場の者になりきらせると、新しい視点が生まれ、協調性も身につきます。
「自分がリーダーだったら」「自分がリーダーから何か言われる側だったら」と、違う立場の者になりきらせると、新しい視点が生まれ、協調性も身につきます。
4 ナレッジ効果
みんなでノウハウを共有します。すると、その生徒にとって初めて取り組むことでも、前例があるので安心です。
これらをうまく組み合わせ、リーダーになった生徒に「やってよかった」という気持ちを持たせ、誰がいつリーダーになってもよいようにしておきましょう。
これらをうまく組み合わせ、リーダーになった生徒に「やってよかった」という気持ちを持たせ、誰がいつリーダーになってもよいようにしておきましょう。