今度の教育改革の最大のターゲットは、大学入試です。
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 教育を変えるには、
 まず大学と大学入試を変えなくてはいけないと、
 昔から言われてきました。

 例えば、経済学には統計が不可欠なのですが、
 経済学部の学生には数学の知識がほとんどありません。(実話です。)
 経済学部は文系で、文系の受験科目に数学はありません。
 だから経済学部の学生は、数学の勉強をしていないのです。

 このような現状を変えるために、
 「大学入学共通テスト」を導入しようとしています。

 センター入試のような五択問題ではなく、
 多くの教科の見方・考え方を働かせながら、
 比較したり、関連付けたり、因果関係でとらえたりして、考えたことを
 自分の言葉で表現する力を
 「大学入学共通テスト」で測定・評価しようとしています。

 例えば2017年に行われた記述式問題のモデル問題例は、
 自転車駐車場の使用契約書を読ませ、Aさんの具体的な事情についてはどう適用されるのかを考えた上で、その考えを記述する力をみる問題でした。

 つまり、契約書という抽象的なルールと、Aさんの個別・具体的な事例を重ねて結論を出し、文章にする力が問われているのです。

 この問題を解くには、情報の扱い方、論理的な思考力が必要です。

 しかし、これと似たような問題は、昔から東大などで実施されていました。
 つまり「大学入学共通テスト」が東大の二次試験に近づいたということです。

 ですから、大学を目指す高校生たちに、
 「大学入学共通テスト」の、骨太な記述問題や総合・融合問題を解くのに必要な力をつけないといけません。

 大学入試が変われば、
 雪崩式に高校の授業も変わらざるとえないのです。


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